Addictone Bass
Repair of the Day
アディクトーンのベース
5~6年位前にオーダーした仕様みたいです。
ナチュラルな仕上げ
ナット欠け
3弦の溝が欠けてすぐ弦落ちしてしまう、との依頼。
1弦と2弦はテンションピンがありますが、3弦はかなり傾斜が無いですね。
ストレート定規を置いて、横から見ると・・・
これは一体どう曲がっているのやら。
弦高
ノッチで測ってみると、とてつもない順反り。
多分今まで見たベースの中で一番弦高が高かったです。
今まで一度もリペアに出したことない、との事だったので諸々見てみました。
トラスロッド
完全に締めきっていて全く回りません。
最初から回らなかったのか?
ネックヒーター
一時間位熱を加えて、クランプしながら一晩冷却。
その度ネックの反りを確認して、同じ作業を数回。
トラスロッドのナットを外して完全に弛緩した状態で逆反りに・・・
これじゃトラスロッド効いてないって事ですね。
ワッシャーを挟んでトラスロッドを締め直しました。
ナット製作
ナットの溝が欠けているので新しく作り直しました。
弦を張ってみると最初よりもかなり弦高が低くなっています。
但しまた元に戻りそうですね。
高温多湿な日本。
特に沖縄は亜熱帯なので湿度の管理はとてつもなく難しいです。
楽器は塗装で覆われている事で鳴りを殺す事もあれば、湿度から保護する事もあり、一概に塗装あり、無し、薄い、厚い、は答えが無いと思います。
このベースの場合はボディもネックも無塗装で、その影響はありそうです。
有名メーカーの個体で 長年のベンチマークが取れた機種でも、保管場所、メンテナンスの状態によっては、とんでも無く変形したり割れたり曲がったり。
ギター、ベース等の修理は お気軽にご相談下さい。
お願いいたします。