GIBSON LP-295
Repair of the Day

GIBSON LP-295

一見ゴールドトップに見えますが、ES-295のフルアコとマッシュアップしたモデルです。

ピックアップはP90ではなくハムバッカー。
ブランコテールピースの代わりにビグスビーユニット。
カッタウェイの尖り具合はこのモデルならでは。
POT折れ

久しぶりに弾こうと思ったら、ノブがポロッと・・・

POTの先端が折れてしまったようです。
コントロールキャビティ内

近年のギブソンで最も残念なのがこのキャビティ内の仕様。
企業のプロダクトマネージメントの割合は
効率性(コストダウン) = ユーザー側視点のゴール達成(ノイズ対策)
この間を実行後のデーターを見ながらいったりきたり。
効果を達成させつつも、質量は出来る限り少なく(薄く、安く)
ギター1本販売毎に、0.1円でも製造コストが下がるように工夫されています。
キャビティ内、POT、ワイヤリングなどは、販売価格が上がって購入者の負担が増えても手間を掛けるべきで、結局生産側の効率性の犠牲になるのは購入者ですよね。
なんだかんだ購入後に必ず修理に迫られるのは(グレードアップを含む)この部分ですよね。
これはギブソンに限らず、ほとんどの量産メーカーに共通するコストダウンの典型。
このコントロール部を見るたびに毎回同じ事を思ってしまいます・・・
POT交換

ポットはロングタイプの500kオーム

ちなみにプレートを外すと、CNCでくり抜いたままの無加工状態。

POTを交換しワイヤリング。
GIBSONの匂い

GIBSONの独特の匂いは色々言われていますよね。
ケースの匂いとかワックスとかローズウッドの匂いとか。
この個体は特に匂いがきつかったです。
これが嫌な人もいるでしょうね、なんか甘い、バニラみたいな香り。
フレットを軽く磨きました。

普通のレスポールよりはハイが押さえられていて、甘いトーンでした。
ギター、ベース等の修理は お気軽にご相談下さい。
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