Fender Japan ST62-TX MH BMT
Guitar Repair of the Day

Fender Japan ST62-TX MH BMT

フェンダージャパンのマッチングヘッドバーガンディミスト。

フレット状態

かなり弾きこまれており、フレットがかなりすり減っていました。
フレット抜き

先ずはフレットを丁寧に抜いていきます。
なるべくフレット溝を痛めないように、指板にオイルを塗ってゆっくりと抜いていきます。
殆どチップも無く抜けました。

フレット交換はネックジグの上で作業するのですが、弦を張った状態のメモリと、フレットを抜いた後のメモリに差がある場合は、フレットが締まり逆反り気味になっている事もあります。
ネック材、指板材、フレットの種類・太さ・長さなどの組み合わせで変わるので、方程式があるようでありません。
その為正確性を求められるフレット交換は、ネックジグ無しでは考えられないですね。
指板調整

フレット交換の際に指板のラジアス値(アール)を9.5Rに変更しました。
オールドのストラトは7.25R。レスポールで12R。
その中間の9.5Rはアメスタに採用されているアールです。

デコボコになった指板をストレートのブロックで平にしていきます。

アールのゲージを当てながら確認。

同時にストレートも確認します。

7.25から9.5にしたので、アールのトップの部分の溝が低くなっています。

ここで溝調整を行います。
フレット準備
当店で使用しているフレットの種類は、Jim Dunlop、Jescar、三晃、Stumac、Freedom Custom Guitar Researchなど殆どのフレットメーカーを指定可能です。
フレットの硬度はニッケルが一番柔らかく100HV~180HV程度。
Jescarのステンレスは300HVもあり少し硬めのサウンド。
三晃やフリーダムであれば200HV程度のステンレスもあります。

今回は三晃のミディアムジャンボを選択。

9.5Rより若干きつめにアールをつけます。

各フレット位置に合わせて切り出し、セット完了。
フレット打ちこみ

フレットは、ハンマーで軽く打ち始め、プレスで圧着。

2台のプレスで時間短縮。

ハイフレット側は写真のようなジグでプレスしていきます。

綺麗に打ち終わりました。
フレットすり合わせ

どれだけ丁寧に作業しても、フレットの高さにバラつきが出ます。

ネックジグに戻し、すり合わせを行います。





ナット溝も低かったので交換致しました。

フレット交換 是非ご相談下さい。
ギター、ベース等の修理は お気軽にご相談下さい。
お願いいたします。