Ibanez ASV93-TDL
Repair of the Day
Ibanez ASV93-TDL
セミアコタイプ
カラーリングがとても綺麗。
ギブソン系とは違う色の出方。
フレット状態
オーナーさんによると、倒して凹んでしまって、その前後の音が出ないとの事。
全体のフレットの高さを調べてみると、かなりフレット浮きがあり、全体的にすり合わせを行う事にしました。
フレットすり合わせ
弦を張ってチューニングを合わせて、ネックにテンションを掛けた状態ですり合わせを行います。
弦を外してすり合わせを行うケースがありますが、ネックによっては弦を張った時と外した時とで、かなりテンションに差がある場合があります。
弦を外して逆反り気味でも、弦を張ってストレートが保たれているギターもあります。
弦を外して逆反り気味のフレットをストレートにしても、弦を張ったらハイフレット側が高くなりビビるギターも多いです。（リペアマンの精度によりますが）
現在もフレット交換の際はネックジグを使用し、弦を張ったテンションの状態にて指板を調整しますが、フレットすり合わせのみの場合は、このすり合わせブロックを使っています。
フレット研磨
すり合わせを行った後のフレットの頭は平になっています。（均一になる為）
この平らなトップの角を写真のような三角やすりで丸めます。
綺麗な半円上に丸め、紙ヤスリ、コンパウンド、バフ掛けを行った状態。
フレットの端も綺麗に角を取り除きます。
最終チェック、調整
弦を張って、ネックの状態、フレット、ナット、サドルをチェックします。
ぶつけてダメージの大きかったフレットも、元通り傷も無くビビりも無くなりました。
このアイバニーズのセミアコは、とても個性のあるトーンがしますね。
Jazzっぽいパッセージにも芯があって粒立ちの良いリードでした。
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