PRS 35th Anniversary SE Custom 24
Repair of the Day
PRS 35th Anniversary SE Custom 24
Paul Reed Smithの35周年記念モデル。
こちらはSEシリーズのカスタム24。
廉価版という位置づけですが、この価格帯の他社製品と比べクオリティが高いです。
今回はスイッチが動かないという依頼。
配線は本家のPRSがとても綺麗なだけにちょっとグレード落としすぎ。
この価格のPRSの価格帯を買う層は、コストダウンの細かいとこまで見ないだろ、って事でしょうね。
スイッチを交換しました。
このギター、これで買って余り時間が経っていないそうです。
ジャックもガリが酷かったです。
中を開けてみると、見事なまでのイモはんだ。
山盛です。
そしてワイヤーの半分ははんだ付けされていませんでした。
ジャックも一番グレードの低い物。
普通にスイッチクラフト製にして、購入ユーザーに上乗せすればいいのに。
楽器が投機ビジネスになると、一台当たりの利益率でしか”物”を判断しないのでしょうね。
メーカーとユーザーの騙し合い。
一台当たり、数百円の利益が変わるだけで、全世界規模の売り上げで考えると大きいです。
チューニングが安定しないからペグをロック式に変えたいとの事。
穴位置、見栄えが変わらないGOTOH製のロック式ペグ。
とても綺麗ですね。
チューニングが安定しないのは、ペグよりもこちらが原因かも。
購入してから全く触っていない、との事なのでこれが出荷状態みたいです。
ネジは不揃い。
ブリッジユニットはフローティング気味。
全くセッティングは出ていなかったです。
ブリッジを調整してかなりチューニングが安定しました。
廉価版の生産管理とクオリティの安定は、とても難しいのだと思います。
総合的には、とても良いギターを作っているだけに勿体ないですね。
今回のようなベーシックな調整、交換で、劇的に変化します。
ポテンシャルのあるギターであれば、セッティング次第でかなり鳴るように鳴りますよ。
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