Guitar Repair of the Day
Washburn EA40SNB Black – Repair Loose Braces
ワッシュバーンのエレアコ。
オールブラックのフィニッシュにカッタウェイの入ったボディ。
トップの形状も変わったアーチ形状になっています。
新品で買って沖縄で使用して数年。
弦高が高くなった?
低音が出なくなった?
異音がする?
裏板がボワンボワンする?
そんな症状が徐々に出始めたみたいです。
ボディの裏板を人差し指や中指の裏関節で軽く叩いてみて下さい。
センターの縦部分、力木の入った真上はコンコンと固い同じ周波数の音が響くと思います。
一方力木と裏板の間に浮きや剥がれがあると、ボンボンとかボワンボワンとかベンベンみたいな音がする事があります。
そんな時はブレーシング(力木)が外れているかもしれません…
ボディの中はこんな感じになっています。
縦と横に裏板を支えるブレーシング材が配置してあります。
この接着が剥がれたり浮きが出ると、写真のようにスクレーパーが入る隙間が出来ます。
完全に浮いていないけど、かなり長く浮いています。
この隙間に接着剤を流し込みジャッキでクランプします。
ボディの上下から挟み込み、内部はこんなジャッキで上下に持ち上げ浮いた隙間を押さえつけます。
全ての隙間を接着し完了。
この後サドルを少し下げました。
弦高は2.5mmほどまで下がり、かなり弾きやすくなりました。
湿度が高いと、木は膨張し膨らみます。
湿度が低いと、木は収縮し縮みます。
湿度の高低差が大きい時、これらの収縮を繰り返し接着剤が剥がれる事があります。
ギターの保管の際は、必ず湿度を計測しながら部屋の状況を整えて下さい。
こんな小さな湿度計/温度計が便利です。
ケースにも入るので、部屋の湿度を測って、ケースの中の湿度を測って、適度な状態を目視してみて下さい。
50%程度になるのがベストですが、なるべく湿度差を大きくしないよう、保管場所を変えたりチェックが必要です。
数値を目視しないで、ケースに乾燥材だけ入れて大丈夫な気になっているのが一番危険です。
アコースティックギターのメンテナンス、修理、調整 などは是非ご相談下さい。
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