Guitar Repair of the Day
Martin D28
弦高が高い、音の響きがおかしい、との事でした。
こういう場合、ブリッジより下のボディトップを見ます。
案の定膨らんでいて、ボディのトップ板、バック板を叩くとカーンと響く音では無く、スネアを叩いたような、何かが共振している音が出ます。
この場合ブレイシング(力木)が浮いている(接着が取れて外れている)場合が多いです。
今回は6か所も外れていました!!
ここも
ここも
ここも
ここも
ここも!!
浮いたブレイシングを全て接着してトップの膨らみも矯正します。
浮いた箇所に接着剤を流し込み、専用のジャッキにて固着します。
ブレイシング部分を固定するのに上下にジャッキで持ち上げるので、ボディ面を自作クランプにて抑えます。
かなり弦高が下がりました。
膨らんでいたお尻の膨らみもなくなりました。
環境の変化で、トップ板、バック板を支えていたブレイシングが浮いてしまうと、
ブリッジに掛かる弦の張力を支えられなくなり、徐々に全体のバランスを崩し、変形していきます。
トップ板を支えきれなくなるので弦の振動もなくなり、鳴りが全く変わってきます。
前と鳴りが変わった、異音がする、詰まった音になった、等々、症状が現れたら早急に修理をする事をお勧めします。
時間が経過してバランスの崩れたギターは修理箇所も多くなり、作業時間も修理費用も増えていきますよ。
ギター、等の修理は お気軽にご相談下さい。
お願いいたします。