Amp Repair of the Day
Mesa Boogie Dual Rectifier
メサのデュアルレクチ。
家庭やライブハウス、スタジオのコンセントはAC100Vにて出力されており、ほとんどの国内電機製品はAC100Vで動作するよう設計されています。但しアンプの中(真空管)は交流で動作するので変換が必要です。レクチファイアとは整流の事。
写真の一番右側。
デュアルレクチは2本の整流管が搭載されており、真空管による整流回路とダイオードによる整流を切り替えられます。
今回は出力が不安定になる、という依頼。
パワー管を計測してみると、少しバラつきが。
プリ管はほとんどヘタっていました。
購入して全く変えていないようなので、新品に交換しました。
しばらくオーディオジェネレータを流しながら計測。
各部の電圧もチェック。
お店の壁は防音工事を行っており、かなりの分厚い壁なのですが、入り口はガラス窓なので正面の防音は全く意味ないんですよね。(笑)
レクチの音出しチェックは、窓が揺れて通行人がビックリします。
先ほどの整流回路ですが、真空管とダイオードでの音の違いが分かりにくい、という質問をされることがあります。
よく言われるように、シリコンは広域がクリアで低域がタイトになる感じ、これはレクチでも感じられます。
VOXのAC30やFenderのアンプなどで整流管を真空管からシリコン管に変えて感じる変化とは若干違くて、メサの場合は、特徴あるレクチの歪みに対しての”ヌケ”の違いが一番大きいかと思います。
でもなんでレクチには真空管とシリコンダイオードの切り替えがあるのかといえば、やはりダイオードのほうが安定しているからでは?と思うのですが。
真空管がトラブった時も即座に切り替え出来るので便利です。
真空管にした場合、少しコンプが掛かったようなアタックがあるのも特徴ですね。
これらの切り替えを行う時は、必ずアンプの電源を落としてから行って下さい。
アンプの真空管交換、バイアス調整、真空管計測等の 修理・リペアは是非ご相談下さい。
メールの方は こちら から
宜しくお願いいたします。