Amp Repair of the Day
MesaBoogie mkⅢ Head
メサブギー マークⅢ ヘッド。
ヒューズが飛んで電源が入らなくなった という依頼。
アンプに限らずですがヒューズが飛んで電源が入らなくなったら、絶対に新しいヒューズを入れて電源を入れないで下さい。
ヒューズ Fuse とは電気回路を保護する役割があり、規定値以上の電流が流れた時に切れるようになっています。
電源を入れて直ぐに飛んだり、ヒューズが焦げて真っ黒になっていた場合は故障して定格値以上の電流が流れて切れたという事です。
何度もヒューズを変えて電源を入れ直すと異常な電流を流し続ける事になり故障個所を増やします。
今回のメサもコンデンサが破裂して電解液が基板に噴出しショートした、というケース…
真空管は・・・
メサの純正では無いですね。
メサブギーのアンプは固定バイアスにて作られており、メサブギー社にてテストをし数値を揃えた真空管に変える事で定格値にて動作します。
他社製の真空管に変えたい場合は、基板上のバイアス抵抗を外し調整可能な可変抵抗を取り付ける必要があります。
他社製真空管に変えてバイアス値が揃っていない状態で使用すると、故障の原因となります。
恐らく大本の原因は、このパワー管の故障では?
プリ管も測定していきましょう。
まずはパワー管のチェック。
案の定片方が死んでいました。
このまま使用していたのでカップリングのコンデンサも怪しい。
コンデンサは全て計測します。
こちらはフィルターキャップ。
あらら、噴出しているコンデンサを発見。
こうなるとやっかいです。
コンデンサ内の電解液が周りに飛び散っているので、基板内のパーツを全て外し、基板を洗浄しなければ・・・
メサの基板を取るのがどれだけ面倒くさいか。
面倒というより工程が多すぎてとてつもなく時間が掛かります。
一つ一つパーツを全て外していきながら測定します。
こいつは反応せず。
このエリアはほとんど交換しました。
インプットのジャックも交換します。
今回はメサ純正のパワー管 6L6へ交換。
プリ管も劣化の大きかった物を交換しました。
各所を計測していきながら電圧チェック。
真空管を刺す前に、回路図に従って値をくまなくチェックします。
真空管取り付け後も最低20時間は動作チェックします。
ある程度熱が加わったパーツの温度を測定したり、マックスで弾く音量を想定してチェックしたり。
オーバーホール後のサウンドは、
ノイズの無いメサらしい艶のあるクリーン。
リードチャンネルはミッドの特徴ある細かな歪み。
マーク3のサウンドが蘇りました。
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