Gibson L-50 Black
Repair of the Day
Gibson L-50 Black
ギブソンのアーチドトップギター L-50。
かなり状態は悪かったのですが、なんとか弾けるようになるレベルにして欲しいとの依頼。
恐らく1930年代後半から1940年代にかけての物だと思います。
ロゴはスクリプトロゴ。
ボディはトップ、バック共にかなり歪んでいて、ブレーシングも外れているところがありました。
今回は直さずに、なんとかつま弾けるようなコンディションへ戻して欲しいとのこと。
ボディが歪んでいて、ネックが反っていて弦高が高かったのでしょうか?
ナットがかなり低かったです。
全体の調整を経てナットも交換します。
先ずは指板、フレットのクリーニング。
左がクリーニング後、右がクリーニング前。
錆びや汚れの違いが一目瞭然ですね。
指板も手垢や油を落とす為念入りにふき取ります。
その後オイルで保護。
ナットは牛骨にて製作。
ある程度の高さで切り出し
弦を張って最終的な溝の深さを調整します。
漂白ナットが余りにも新品臭いので、ステインで色付けしました。
ローフレットで問題無く弾けるレベルまで弦高は低くなりましたが、ハイフレットは少し高いですね。
ブリッジ自体を削り直して低くする事も出来ますが、それは次回に。
裏板のブレーシングが外れているので低音が物足りないだろう?と思ったけど、かなりバランスの良い音色。
年代を経たギターは、ある周波数帯域が極端に癖があったりします。
低音から高音までバランス良く鳴る、というよりはミッドの特定の帯域が自己主張する感じ。
スライドで抜けてくるのも、この辺の帯域に特徴が出ているからなんでしょうね。
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