Guitar Repair of the Day
Fender USA American Vintage’62 Jazzmaster
2004年のリイッシュージャズマスター。
都内で購入されたお客様が沖縄に持ち帰った途端、
ネックが逆反りになった、というケース。
7フレット以降は全てフレットに当たってしまう状態。
購入後にハイポジの詰まり等があったので、購入した楽器店にて
メンテナンスを行ってから持ち帰ったようです。
当店にて状態を確認する為ネックを点検すると、片手では
回せない程、トラスロッドがきつく締められていました。
恐らく元々順反り気味な状態でトラスロッドだけでは調整出来なくなり、
ポケットに段ボールのシムが3枚も入っていました。
既出の楽器店にて調整後、すぐに当店に持ち込んだとの事なので、
ハイ詰まりの確認の際にこのシムを取ればいいと思うのですが・・・
それでいてブリッジは目一杯下げられていました。
シムを取り除き、トラスロッドを調整し、サドル台の高さを調整、トレモロ内のスプリング張力を調整
オクターブ調整+駒の位置調整、弦張り替えにて なんとか弾ける状態へ。
トラスロッドが効かないほど曲がってはいるので、少し弦高は高くなってしまいました。
東京の楽器店にて購入後メンテを行い、この状態で飛行機移動して梅雨の沖縄に来れば、
ネックは益々逆反り方向に締まるでしょうね。
実は、このようなケースの修理依頼はとても多く、他店にて修理が終わったその足で
当店に持ち込まれる方や、某中古屋にて購入後に直行される方、オークションにて
購入後にそのまま持って来る方・・・
持ち込まれたお客様が、購入の経緯、使用した期間の経過、状況を 正しく、正確に
お知らせ頂ければ、検証・修理は早いのですが、色々なケースがあるので、大変です(笑)
中には、「お腹痛いんだよね、後はよく分からん・・・」 みたいな人もいるので
検診は大変になります。 薬出すだけでは治らないので(苦笑)
ある意味、事故鑑定人のような視点で楽器を見なければならず、購入時の基本のデフォルト状態、
不具合の原因・要因、人為的に手を加えたか、修理歴は、などなど、プロファイリングな毎日です^^
ギター、等の修理は お気軽にご相談下さい。
お願いいたします。