Guitar Repair of the Day
Morris R-601 SBUB
モーリスのエントリーモデル アコースティックギター。
トラ杢のメイプルが特徴の美しいブルーフィニッシュ。
だけど見事にブリッジが剥がれています。
GWも残り僅か。
沖縄では毎年恒例、GWが終わってすぐに梅雨がやってきます。
この季節の温度差、湿度差が一年のうち最も大きく、朝は涼しく昼は暑い、そして徐々に湿度が高くなる時期。
ギターにとっては最悪のシーズンになります。
沖縄の一年の中では比較的湿度の低い状態から一気に湿度80%越えの梅雨に突入。
乾いていたギターに水分が染み込み、ブレーシングの剥がれやブリッジの剥がれが見られる季節でもあります。
ブリッジ近辺のボディが膨らんできた、ブリッジに浮きがみられる、フレットのエッジが当たるようになってきた、などの症状が出てきたら、直ぐにメンテナンスを兼ねた点検が必要です。
そのまま梅雨に入ると…
こんな感じでバリっと塗装ごと剥がれてしまいます。
少し浮いた内に修理すれば、熱しながら隙間からスクレーパーを入れて、塗装をなるべく傷めずに剥がす事が出来るのですが、放っておくと弦の波力に耐えきれなくなり一気に剥がれてしまう事も。
ボディ下部もだいぶ膨らんでいて水分を含んだボディが変形しながら、ブリッジ付近に隙間が出来たようです。
一旦ボディをクランプで矯正し、出来る限り真っすぐにします。
1週間ほどクランプをかけた後、ブリッジ部を綺麗にして接着します。
この時も外からクランプ、中からジャッキアップして平な状態のボディに接着。
時間を掛けて接着する事で、ボディトップの歪みが急に戻る事もなくなるので、綺麗にブリッジが接着出来ます。
エッジ部分も綺麗に接地しています。
ビフォーを取り忘れましたが、これでも大分盛り上がりが下がったほうです。
ボディが膨らんで上がっていた弦高もかなり下がり、弾きやすくなりました。
ブリッジが剥がれた際に塗装ごと剥がれてしまった為、塗装の割れ跡がありますが、今回は再塗装なしで接着しました。
接着だけであれば、6,480円~可能です。
アコギやウクレレへのブレーシング修正、ブリッジ浮き修理、メンテナンス、調整、などはご相談下さい。
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