PRS SE Silver Sky
Repair of the Day
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PRS SE Silver Sky
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2018年にPRSより発表された John Mayerシグネチャーモデル Silver Sky。
ストラト + α な魅力を持つ完成度の高いモデルは世界中で高い評価を得ています。
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そのSilver Sky USAモデルの1/3の値段で発売された SE Silver Sky。
とてつもなくコストパフォーマンスに優れた大人気機種。
そんなSE Silver Skyをグレードアップさせてみました。
コントロール類
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USAモデルより大幅にコストダウンさせたSEシリーズ。
仕様の様々な違いは各所に見られます。
独特なPOTノブ、スイッチノブの形状、ジャックプレートはUSAと同じ。
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内部はピックアップ、5Wayスイッチ、POTに違いが見られます。
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USA、SE共にボリュームポットの値は300KΩ。SEは韓国製のALPHA製です。
POT、スイッチ、ワイヤー交換
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今回はPOTをCTS製に、スイッチをCRL製に、ワイヤーをクロスワイヤーへ交換します。
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ボリュームポットはCTS製の300KΩ。ノイズ対策の抵抗も。
コンデンサーは70年代のセラミックコンデンサーへ交換。
スイッチはCRL製の5段階。
ピックアップからスイッチ、ポット間のワイヤーをGavitt製のクロスワイヤーへ交換。
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アウトプットジャックはスイッチクラフト製のモノラルジャック ミリタリースペック。
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ワイヤーはシールドワイヤーへ交換。
Silver SkyのジャックプレートはFenderのタイプとは違いオリジナルデザイン。
表の盛り上がった形状の他に、ボディとのネジの接点が凹凸になっており、ズレを防止してあります。
ブリッジ
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Silver SkyのUSAモデルとの違いはブリッジのネジ。
6点支持から2点のナイフエッジ仕様になっています。
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サドルも材質が違うみたいですね。
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少しバネのテンションが固いので、ESP製のスプリングへ交換。
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ESPのスプリングは若干柔らかいので、4本から5本に変更。
ブリッジのブロックに均一にスプリングテンションが掛かりつつもほど良い柔らかさ。
ペグ チューニングキー
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USA製とSEの大きな違いは、このチューニングキー。
SEはロック式では無くオリジナルボタンのクルーソンタイプ。
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今回はUSA製に搭載されている、Silver Sky専用ロック式ペグへ交換。
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ほとんど見た目もカラーリングも変わらず、ロック機能のみ違いがあります。
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PRSの様々なモデルに共通している安定は、このロックペグも大きいですね。
左がSEに搭載されているペグ、右が今回取り付けるロック式ペグ。
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ペグの裏にはGOTOH製のCARDがピッタリ合いました。
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PRSの他のモデルはロックペグの頭が黒いですが、Silver Skyのロックネジはクローム。
ナット交換
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もう一つ大きな違いがナット。
USAは牛骨製ナットで少し小さい形状。
SEシリーズは樹脂製の大きな物。
今回は牛骨製のオイルナットへ交換。
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プラスティック樹脂、接着剤べったり
これはサウンド面では結構大きな違いです。
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スロットにぴったり合うように削り出し
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見た目もサウンドも大分変りました。
牛骨製はどのギターに乗せても全般的にサウンドは明るく、粒立ちが良いです。
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弦を張って溝を調整。
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見た目はほぼ変わらないのですが、かなり変更点がありますね。
・POT交換
・スイッチ交換
・ワイヤー交換
・コンデンサー交換
・ジャック交換
・トレモロスプリング交換
・ペグ交換
・ナット交換
を行いました。
SE Silver Sky はオリジナル状態でもクオリティは高いのですが、チューニングはペグの交換、トレモロのセッティング、スプリング交換で大幅に良くなりました。
サウンドはノイズがかなり減り、ピッキングのタッチがハッキリ感じられるようになりました。
この仕様でUSAモデルとの違いを試せたら面白いですね。
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