KAMAKA HF-38
Repair of the Day
KAMAKA HF-38 Ukulele
カマカの8弦ウクレレです。
複弦をユニゾン、オクターブにてチューニングするので12弦ギターのような響きのウクレレです。
但しトップ材はセンター合わせのハワイアンコア。
かなり薄いのでブリッジ側の波力にトップ面が耐えられなくなりブリッジとサウンドホールの間がへこんでしまってます。
ブリッジより後ろは持ち上がっていて、ブリッジとサウンドホールの間は窪んでしまっています。
トップ面内側に水分を含ませジャッキで持ち上げ、表面は木片を当ててクランプします。
クランプで圧を加えた状態。
横からみるとかなりストレートに戻っているのが分かります。
但し、何年もかけて徐々に木材が曲がっていったので、この矯正を数週間したところで、直ぐに反発して戻ってしまいます。
何度もクランプを外して水分を含ませ、日光が当たらず湿気の少ない場所にて矯正。
これを何度も何度も繰り返します。
これをする事数か月。
ここまでストレートに戻りました。
多少陥没はあるのですが、ブリッジ後ろの膨らみはほとんど取れました。
弦を張ってみると、だいぶ弦高も下がり弾きやすい状態に戻っています。
お客様は全ての弦を張らず、G弦のみ複弦にして厚みを持たせていました。
ウクレレは手軽に弾ける分、ケースに入れて ポンと車内に置いていたり、日光の当たる部屋で保管する事もあると思います。
これに沖縄の湿気も相まってトップ落ちと呼ばれる修理は非常に多いです。
沖縄もいよいよ梅雨が明け本格的な夏になりました。
今回のようなトップ落ちに加え、ブリッジの剥がれが多くなる季節です。
トップ落ちはかなり改善させる事が可能です。
弦高が上がってきたかな?と思ったら要チェックです。
是非ご相談下さい。
ウクレレ等の修理は お気軽にご相談下さい。
お願いいたします。