Bass Repair of the Day
Fender USA American Vintage P Bass
1989年製のフェンダーUSA製 プレジョンベース。
コンディションにもよりますが、この年代の楽器も30年を経過するとヴィンテージっぽい鳴りがします。
今回はかなり放置していた感のあるベース。
メンテナンスしました。
POT交換
先ずはポット、ジャックのガリ。
どうしても長期間使用していないと、水分や湿気などで内部にカビや錆びが生じてしまいます。
クリーニングで改善する事もありますが、削れたカーボンは戻せません。
ポットは消耗品。
交換します。
ポット間はグラウンド配線されているのですが、線が切れかかっていて接地しない事も。
物凄い大きなノイズが出ます。
ジャックもペラペラなホット端子の物。
ガリが酷いです。
今回はBourns製のポットへ交換。
ジャックはスイッチクラフト製。
ネック調整
ネックの状態をチェックします。
指板と計測用のエッジとの間に光の隙間が見えます。
1フレット、最終フレットはくっついていて、5フレット~12フレットにかけて隙間があるので順反りですね。
弦を外しネックをボディから外しトラスロッドを調整します。
1989年の刻印が見えます。
フレットの状態ですが、デコボコもありますね。
今回はすり合わせは行わないのでフレットのクリーニングのみ行います。
少し分かりづらいですが、左2本が研磨後、右2本が研磨前の錆びた状態。
研磨後、コンパウンドで磨きました。
クリーニング後、指板をクリーニングしオイルを塗りました。
ネックもほぼストレートになりました。
弦も新しい弦に張替え、サドル調整、オクターブ調整、弦高調整。
メンテナンスは細かな箇所の整備の足し算。
全体を細かく調整する事で、鳴りを最大限引き出せます。