Guitar Repair of the Day
Morris KM-90E
モーリスのアコギ。
ネックひび
ネックにヒビが入っています。
ボリュートが無ければ折れていた感じです。
接着だけでもいけそうですが、ボリュート周りを囲むようにヒビがあるので補強を入れる事にしました。
埋め木を入れる為、ボリュート両サイドをルーターで削ります。
横から見たらボリュートの下に亀裂がありました。
今回はローズの木片を入れる事にします。
仮入れをしながら何度も削り直して、ぴったり納めます。
その後クランプ接着。
埋め木跡を塗りつぶすので、一旦ヘッド裏の塗装を剥がしました。
目止めをしながら木地着色していきます。
黒っぽく見えますが、濃いブラウンを重ねバースト仕上げを行いました。
ナットも欠けていたので新しく作り直します。
ナットの底面をネック側とぴったり合うように何度も何度も研磨して合わせます。
ここがぴったり接地しているナットの場合、弦振動が全然違います。
ブレーシングに浮きがあったので接着、クランプしました。
ネックひび・折れの修理には「絶対」が無いのでいつも悩みます。
超音波探傷器があれば、内部の亀裂の深さや長さが分かるので処置がもっとピンポイントに出来るのですが、べらぼうに高いです。(笑)
お店のお客様で整形外科の先生がいらっしゃるのですが、いつもお店に来ると自分の修理ギターはそっちのけで、お店の道具をチェックしたり、あれやこれや質問されます。
反対に先生から聞く身体部位の重量バランスと病気についてなどは、とても参考になったりします。
先生に「ギターをレントゲンで撮影したら、内部亀裂が分かりますか?」と聞いてみたけど、病院のレントゲンでは木材はほとんど写らないかも、とおっしゃってました。
一度やってみたいですね。
ギター、ベースの折れ、ヒビ、クラック などは 是非ご相談下さい。
ギター、等の修理は お気軽にご相談下さい。
お願いいたします。