LANEY AOR 100
Repair of the Day

Laney AOR Pro Tube Lead 100
エフェクターやれアンプやれ、今の時代はネット上に回路図がゴロゴロ出回っていて、実際に本物の機種の音を聞いたこと、触ったことがなくとも、作れてしまう(動画で音を聞けてしまう)時代ですよね。
便利になった半面、耳に残した記憶だけは新しく手に入れる事が出来ないので、当時の”本物”の音の再現には、本物の個体と当時の記憶が必要になります。
今回のリペア依頼のアンプはLANEYのAOR。
お店には80年代そのままな外国人のお客さん、常連さんも多いので、このアンプを見て、修理後に音を聞きたいって待っている方が何人かいました。
言わば、当時の音に戻っているか、一番のジャッジを頂ける生き字引達です^^
80年代な方ならほとんどが記憶しているJCM800の音。
それに比べて1段階ゲインのステージが多く、EQ部がブースト可能なので当時としてはかなりハイゲインなサウンドを作ることが出来ました。
今回は出力不安定、歪が弱い、パイロットランプ切れ、との症状。
状態確認

中を開けてみると当時より一度も開封されていない様子。

まずは掃除から。
真空管測定

真空管はテスターで計測してみると2本切れていました。
消耗パーツの交換

もろもろ劣化パーツは交換しました。

フィルターキャップは全て交換。

真空管は新品のEL34へ交換します。
パーツももろもろ交換し、ほぼ当時のサウンドが蘇りました。

バイアス調整をして完了。

マーシャルとは違い、Bass、Mid、Trebleが2段階にブースト出来ます。
4発キャビで鳴らしたら久しぶりに店のガラスが揺れました^^
ギター、ベース等の修理は お気軽にご相談下さい。