Guitar Repair of the Day
Gibson Les Paul Recording / Side Jack
実は今回のリペア依頼で、実際に手に取るのは2度目という貴重なギター。
レスポールさんが使用していた、レコーディング用にローインピーダンスにて出力出来るモードを搭載。
アンプを通さずにマイクプリなどに直接繋げます。
今回の依頼は、出力アウトのジャック部分が、コントロールパネルの一番下にあり、
ピックガード素材の周りが割れてしまったので、ボディサイドへプレートを付けて増設というもの。
ジャックへの抜き差しで割れてしまっています。
パーツ部を外すと
中には小さなトランスがが入っていました!!
ハイとローインピーダンスに切り替える際に、どうやらミキサーやマイクプリに繋いだ
時に、ローのモードの時だけ使用可能なロータリースイッチがあって、サウンドが変化します。
コンデンサーの値を見ると、フィルターのような役割なのかな?
なんとも奥深いギターです。
さあ、割れてしまったピックガード素材のエリアは、エポキシに塗料を混ぜたものを盛って
新たに製作します。
淵部分の3プライ部は再現出来ませんでしたが、表面は凹凸も無く仕上がりました。
ボディサイドを穴あけし、ジャックプレートを付けて増設完了。
ペグにはGIBSONのロゴが入っていました。
ハイモードでアンプに繋いだ時も、この独特のピックアップのせいでしょうか、粒の揃った
まとまったサウンドが出てきます。
発売から30年以上を過ぎたギター。
風合い、サウンド共に、オールドの貫録に関心したリペアでした。