Repair of the Day
Technics SL-1900
子供の頃に応接間にあったオーディオセット。
私の全ての”音”の出発点は、その親父のオーディオ。
その中に一際小さな Technics1 というスピーカーがあった。
レコードをガンガンにデカい音で鳴らしてスピーカーコーンが揺れるのを見るのが好きだった^^
そのレコードをかけていたのが、フルオートのアームが搭載されたSL-1900。
今やテクニクスと言えばDJ機器メーカーの印象のほうが強いですが、私の初ターンテーブルはこれ。
そんな全く忘れていた幼き記憶が、お客様の修理依頼で蘇りました。
音が出ないという事で持ち込まれたのですが、見るのも触るのも30数年ぶり。
小さい頃に何度も修理した機種です。
あっという間に中身を開けて、トランス、電源部、ピックアップ部、とチェックし修理箇所を発見。
ケーブルも交換し修理完了。
しばらく当時のレコードを鳴らしながら余韻に浸っていました・・・
僕らの時代は、一つ一つの機材に、購入経路や時代観、空気、人、思い出、などがありましたね。
スマートフォンの中でアプリショップで購入し完結してしまう味気ない音の時代。
もう 違う時代に、違う世代の人たちが、違う音を作り出し 楽しんでると思う事にしてます(苦笑)
でも若い人の中にも、この古びた時代の音を、古びた機材で鳴らしたいという人が、
大事そうに修理依頼に来られる事も増えてきました。(楽器が多いですが)
レストア業の楽しみの一つですね。